解析ツールのトラッキングの仕組みを徹底解説

アクセス解析ツールのトラッキングの仕組みを理解するためにはまず、Cookieについて少し知っておく必要があります。以前、ユニークユーザーの算出方法の仕組みを解説した際、Cookieについて解説しましたが今回はもう少し詳しく解説したいと思います。

目次

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Cookieの役割と仕様

webサイトにアクセスしたユーザーのパソコン上にはCookieが残り、しばらくの間保存されることを前回解説しました。Cookieを発行する目的は下のようなものがあげられます。

・訪問者がページにアクセスした回数を記録する
・ユーザーが閲覧したページから興味
・嗜好を表示する
・ログイン情報の維持
・ログイン後のセッション維持

サーバーから発行されるといっても何が発行されるのかよく分からないし、イメージしにくいと思います。

Cookieの中身を確認する方法

上記を目的として発行されたCookieはGoogle Chrome上で確認することができます。
「メニューバー」→
「設定」→
「詳細設定」→
「コンテンツの設定」→
「Cookie」→
すべてのCookieとサイトデータを表示

ちなみに、Cookieは大きく2種類に分けることができます。両者の違いは非常に明確で“Cookieの発行元がどのドメインか”により決まります。

ファーストパーティークッキー
ユーザーが閲覧しているページと同じドメイン名から発行されるCookie。ログイン情報が必要なサイトへ一度ログイン情報を入力すると、次回から入力の手間を減らす工夫をしているサイトを見かけたことがあると思います。分かりやすい例をあげるなら、AmazonなどのECサイトはログイン状態を保つためにファーストパーティークッキーを発行しています。

サードパーティークッキー
ファーストパーティークッキーとは異なり、その時閲覧しているページとは異なるドメインから発行されるCookieのことを指します。具体的に広告配信などに使われるCookieはサードパーティーCookieで、ユーザーの興味・嗜好に合わせた広告を配信する仕組みを採用しています。このように、サーバーから個々のパソコンへ会員IDとして保存されたCookieはアクセス解析を行う上でも役割を果たします。

Googleアナリティクスで用いられるCookie

アクセス解析の目的は、サイト内のユーザーの動きを把握するところにあります。Googleアナリティクスではファーストパーティークッキーが用いられ、いつ、誰がどのページにアクセスし離脱したのか一連の流れを把握することができています。

GoogleアナリティクスではCookieの役割を4分割し情報収集を行っています。具体的に下の4つに分けることができます。
・ビジターIDクッキー
・セッションIDクッキー
・キャンペーンクッキー
・ビジターセグメンテーションクッキー

また、それぞれの役割は下のようになります。
・ビジターIDクッキー
ビジターIDクッキーはユーザーを特定する際に用いられます。ビジターIDクッキーにより、ユーザーの訪問時間や訪問回数を計測します。ビジターIDクッキーによりドメイン名や訪問者の会員ID、初回訪問日時や訪問回数を収集します。

・セッションIDクッキー
セッションIDクッキーの役割は主にページの移動を計測するところにあります。ユーザーが新しいページに移動するたびに新しいクッキーが更新され、セッション時間が30分以上を超えると情報が削除される仕組みなっています。

・キャンペーンクッキー
キャンペーンクッキーの役割は“参照元”を計測するところにあります。有効期限を6ヶ月とし、有効期限以内に再度アクセスしたユーザーであれば紐付けて計測を行うことができる仕組みになっています。

・ビジターセグメンテーションクッキー
ビジターセグメンテーションクッキーの役割は“アクセス状況をフィルタリング”して計測するところにあります。セグメンテーションクッキーによりアクセス解析の任意の条件によってユーザーを条件ごとに解析できるようになります。

まとめ

webサイトを訪問したユーザーの行動は、サーバーから送られるCookieを元に識別されることがお分かりいただけたと思います。ECサイトや広告などのweb上のサービスだけでなく、アクセス解析においてもユーザーを特定するためにCookieが用いられています。この仕組みにより、初回訪問時と同じユーザーを同一ユーザーとして認識することができたり、初回訪問のユーザーを特定することが可能となります。

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