意外と知らない? ページ滞在時間で計測できないこと
GoogleアナリティクスにはPV、セッション、直帰率など多くの項目があります。PV、セッション数などは、サイトへの流入数を計測する指標として用いられますが、他の指標に関して軽視してしまう人も意外と多いのではないでしょうか。
AI要約
サイトへの流入数がどれだけ多くても、ユーザーに興味をもってもらえないと成果に繋がりにくくなってしまいます。
・ユーザーの興味や関心を測定するためには
ユーザーがどのくらいの時間訪問していたのかを指標とすることでユーザーの興味度を測定する人がいます。なぜなら、ユーザーがサイトに長い時間留まるということは、ある意味
・サイト内のコンテンツに興味を持っている。
・サイト内のコンテンツに満足している。
と捉えることができるからです。ユーザーの興味や関心を測定する有効な手段として用いられる“平均ページ滞在時間”と“平均セッション時間”ですが、Googleアナリティクス上では計測できない部分があるため注意しておきましょう。
・“平均ページ滞在時間”の注意点
Googleアナリティクスの“平均ページ滞在時間”について紹介します。
“平均ページ滞在時間”から計測できない項目
平均ページ滞在時間は“「レポート」→「行動」→「すべてのページ」”から確認できます。
平均ページ滞在時間の算出方法は下のようになります。
・平均ページ滞在時間の算出方法:ページ滞在時間の合計÷PV数
(例1)あるユーザーのセッションが下の場合だったと仮定します。
セッション
ページA閲覧(12時00分)→ページB閲覧(12時15分)→ページC閲覧(12時30分)→離脱
この場合、ページAの滞在時間は15分、ページBの滞在時間は15分として計算されます。
*ここで注意しておくべき点として、ユーザーが最後に閲覧したページの滞在時間が測定できないという点です。よってページCは平均ページ滞在時間の計算に含まれません。
では次の場合はどうでしょうか。
(例2)下のセッションが生じたと仮定します。
セッション1 ページA
セッション2 ページA→ページB
セッション3 ページA→ページB→ページA
3つのセッションで6ページが閲覧されていることが分かりますが、赤文字で記載されたものはページ滞在時間として計測されません。このように、直帰したセッション、最後に見たページの滞在時間は計測できません。
次に、平均セッション時間から計測できない項目について説明します。
“平均セッション時間”から計測できない項目
平均セッション時間とは、ユーザーが1セッションあたり滞在した時間の平均値を指します。平均セッション時間は“「レポート」→「ユーザー」→「概要」”から確認することができます。
平均セッション時間も平均ページ滞在時間と同様に、計測できない項目が存在します。分かりやすく例を用いて説明します。
(例)3人のユーザーのセッションが下の場合だと仮定してみましょう。
セッション1 10時にサイトを訪問→10時10分にサイトを離脱
セッション2 10時にサイトを訪問→10時14分にサイトを離脱
セッション3 10時にサイトを訪問→10時にサイトを離脱(直帰)
上の例の場合、平均セッション時間は(10+14+0)÷3=8です。直帰したユーザーは0分と計測されるという点は留意しておきましょう。したがって、直帰率が多いほど平均セッション時間は短くなってしまいます。Googleアナリティクスの“平均ページ滞在時間”と“平均セッション時間”で計測される数値は読み方に少し注意が必要な点があるため、しっかりと押さえておきましょう。
まとめ
今回は平均セッション時間・平均ページ滞在時間について解説しました。
意外と知らなかった人も多いのではないでしょうか。
ページ滞在時間の算出方法は一見すると単純そうに見えますが、最後のページビューがカウントされない関係で中々複雑な算出方法となっています。
今回紹介した点を留意して、サイト改善点を検討していきましょう。