リダイレクトとは?種類(301・302)や設定方法、エラーへの対処法を解説

目次

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「リダイレクト」はWEBサイトの運営・管理の担当者が必ず知っておくべき用語の一つです。

聞いたことはあったとしても、言葉の意味や301リダイレクト・302リダイレクトの違い、設定方法、リダイレクトエラーや警告が出た際の対処法など、詳細までは分からないという方も多いのではないでしょうか。

本記事では「リダイレクト」について、基礎~応用の知識まで分かりやすく解説します。

1.リダイレクトとは?意味について

リダイレクトとは、サイトリニューアルやページURLの変更などを行った際、ユーザーやクローラーを正しいURLに自動で転送させる仕組みのことを指します。

これにより、ドメインやページURLが変わった際に迷うことなく新しいページへとアクセスすることができるようになります。

また、PC版のページとモバイル版のページのURLが異なる場合、使用デバイスごとにページを出し分ける時にもリダイレクト設定が有効です。

2.リダイレクトはなぜ必要?

リダイレクトが必要な理由として、大きく以下の2点があります。

①ユーザーの離脱防止・ユーザビリティ向上

サイトリニューアル等でページURLが変更となった後、ユーザーがブックマーク等から元のページにアクセスした場合、リダイレクト設定がされていないと存在しないURLとして404エラーとなってしまい、せっかくのユーザー流入がふいになり離脱につながってしまいます。

また、リダイレクト設定の活用方法として、あるページをリニューアルしている間にユーザーを一時的に別のページへ転送することで、ユーザーに別のページやサイトを探させる手間を省くことができ離脱を防ぐことができます。

②ページ評価(SEO評価)の引き継ぎ

特定のキーワードで上位化していた古いページのURLを変更する際、新しいページにリダイレクト設定をかけることでGoogleロボット等のクローラーが新しいURLを見つけることができ、SEO評価が引き継がれキーワード順位の低下を防ぐことができます。

リダイレクト設定を実施しなかったことで古いページが削除されたと認識されてSEO評価が失われ、上位化できていたキーワードで順位が大きく下降したり圏外になってしまったりといった事象はよく見受けられます。

以上、①②の2点からリダイレクト設定はサイト管理上とても重要なものだと言えます。

3.リダイレクト設定によるSEO対策への影響

前述のように、適切にリダイレクト設定を実施しないと、SEO評価が失われ重要なキーワードの検索順位が低下する恐れがあります。

また、リダイレクト設定には種類があり、場面によって正しく設定を行うことでSEO評価に悪影響を及ぼさずにリニューアルを完遂することができます。

ここからは、リダイレクトの種類別の違いとそれらが活用される場面について説明します。

4.リダイレクトの種類と301・302の違い

リダイレクトの種類として代表的なものは「301リダイレクト」と「302リダイレクト」の2種類です。

※「301」や「302」といった数字は「HTTPステータスコード」と呼ばれ、ページにアクセスした際のサーバーの処理結果を示しており、他にも「404(ページのコンテンツが無い)」や「200(正常)」が代表的です。

301・302はどちらも「ユーザーやクローラーを正しいURLに自動で転送させる仕組み」としては同じであるためユーザビリティとしては変わりませんが、転送期間の長さによって使い分けるため、SEO評価の引き継ぎに大きく影響します。

■301リダイレクトの特徴

301リダイレクトには以下の特徴があり、古いURLから新しいURLに変更して完全にコンテンツを引き継ぎ、「元のURLに戻すことがない」場合に使用します。

・リダイレクト(転送)期間:恒久的(永続的)

・検索結果に表示されるページ:新しいURL(転送先のページ)

・SEO評価の移動:あり。古いURLの評価が新しいURLに引き継がれる

■302リダイレクトの特徴

一方、302リダイレクトはサーバーのメンテナンス中や期間限定キャンペーンの実施中に一時的に転送する目的で使用し。「いずれ元のURLに戻す」場合に使用します。

・リダイレクト(転送)期間:一時的

・検索結果に表示されるページ:古いURL(転送元のページ)

・SEO評価の移動:なし

それでは、それぞれのリダイレクト設定が活用される具体的な場面はどういった時でしょうか?

5.リダイレクトが活用される場面

前提として、サイト管理が複雑になったりSEO評価が一部失われる可能性があったりといったリスクがあるため、基本的にはリダイレクトが無いサイトが理想です。

しかし、URLの変更をせざるを得ない場合もあるため、その際のリダイレクト設定の使い分けは以下のようになります。

■301リダイレクトが活用される場面

・サイトのドメイン変更

例:運営会社の変更や合併、他ドメインとの統合などでドメインが変わる場合

・サイトリニューアルやシステムの導入

例:コンテンツの大幅見直しや統合、WordPressなどのCMSやカートシステムの導入をしてURLやディレクトリ自体が変わる場合

・サブドメインや同一ページの統合(重複ページの正規化)

例:URLのwwwありなしや、「/index.html」のありなしの統一化

・サイト全体のSSL化(httpからhttpsへの変更)

■302リダイレクトが活用される場面

・サーバーメンテナンス中

例:メンテナンス画面や他のページに転送する

・期間限定キャンペーンの実施

例:キャンペーンページに転送する

・PC版とモバイル版のページURLが異なる場合

例:アクセスしてきたデバイスによってURL(見せるページ)を出し分ける

ここまででリダイレクトの意味、必要性、種類と活用される場面の違いといった基礎知識について分かったため、次は設定方法について説明します。

6.リダイレクトの設定方法

リダイレクトの設定方法として大きく2種類あり、「サーバーサイドのリダイレクト」と「クライアントサイドのリダイレクト」に分けられます。

■サーバーサイドのリダイレクトとは

「HTTPリダイレクト」とも呼ばれ、「.htaccess」を用いたリダイレクト方法となります。

Googleはこのサーバーサイドのリダイレクトを推奨しており、ユーザーはリダイレクトされていることを意識することなく転送先のページを閲覧することとなり、SEO対策においても推奨されると言われております。

■クライアントサイドのリダイレクトとは

ユーザーが閲覧しているブラウザ上にリダイレクトが表示される設定方法であり、例えばページ上で「本ページは○○に移転しました。3秒後に新しいページを表示します。」といった案内が出るものです。

主に「JavaScript」や「meta refresh」、「php」を用いたリダイレクト方法となります。

以上が主なリダイレクトの設定方法であり、正しく設定できているかの確認が重要となるため、下記のようなリダイレクトチェックツールを用いることで細かく確認していきましょう。

リダイレクトチェックツール

Redirect Path

7.リダイレクトエラーや警告への対処法、注意点

細かくチェックをしたつもりでも、Googleサーチコンソールでリダイレクトエラーが出たり、ユーザーが閲覧しているページに警告が出たりすることがあります。

その際の対処法や注意点について説明します。

■リダイレクトエラーが出た場合

Googleの公式ツールであるサーチコンソールでリダイレクトエラーが出ている場合、公式サイトのヘルプ(「Search Consoleヘルプ」)をもとにすると以下の可能性が考えられます。

・リダイレクトチェーンが長すぎる

リダイレクト設定が複数回に重なり、転送回数が多くなりすぎた場合のエラーとなります。

Google公式によると、リダイレクトは最大10回とされております。

・リダイレクトループが発生している

リダイレクト設定がページAからページBだけでなく、ページBからページAにも設定されていてループが発生している場合のエラーです。

正しいリダイレクト先に再度設定し直す必要があります。

・リダイレクトURLが最終的にURLの最大長を超えた

URLのスラッグにアルファベットではなく日本語が設定されている場合、Googleが読み込むURLの文字列は以下のようになり、URLの文字列が長くなってしまいます。

例:/リダイレクトとは/

→ Googleが読み込むURL

=/%E3%83%AA%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%81%A8%E3%81%AF/

そのため、URLの文字列設定を見直して短く修正する必要があります。

・リダイレクトチェーンに不正または空のURLがある

不正なリダイレクトとは、転送元と転送先のページコンテンツが大きく異なっていることを意味しており、ユーザーが意図していないページへ転送しているとGoogleが判断した場合を指します。

また、空のURLとはURLの文字列に半角スペースなどがある場合を指します。

以上、サーチコンソールでのリダイレクトエラーについては、修正後にある程度の期間を置いて再度サーチコンソールを確認することでエラー表示が消えて解消されたことが分かります。

もし「対処してしばらく経ってもエラーが解消されない」「エラーの要因が分からず対処法が分からない」といった場合はSEO会社や制作会社といった専門家に相談してみましょう。

■ユーザーが閲覧しているページに警告が出た場合

ユーザーがWEBサイトを閲覧中に以下のような「リダイレクトの警告」が出ることがあります。

例:表示中のページから外部サイトのhttps://○○にリダイレクトしようとしています。このページにリダイレクトしないようにする場合は、前のページに戻ってください。

こちらはGoogleが表示している警告であり、ユーザーがアクセスしようとした本来のページから、コンテンツが全く異なるページへとリダイレクトさせようとすることで、前述の「不正なリダイレクト」であるとGoogleが判断した場合に表示されます。

これはユーザーを悪質なサイトやスパムサイトから守るための仕組みですが、転送先のページに問題がなくても警告が表示されることがあるため、ユーザーは安全なサイトだと分かればそのまま進んでも問題なく、サイト管理者としては改めてリダイレクト設定に問題がないかと確認することが重要です。

リダイレクトはユーザーにとってもSEO対策にとっても重要な設定となるため、転送元・転送先のミスがないか、Search Consoleヘルプにあるようなリダイレクトになっていないかしっかりと確認をした上で本番反映を行いましょう。

8.リダイレクトに関するよくあるご質問

Q.正しくリダイレクト設定をしないとどうなりますか?

A.ユーザーの離脱やSEO評価の消失につながる恐れがあります。むやみに設定してはいけませんが、Google公式の設定方法や活用する場面に従って適切に設定をしましょう。

Q.リダイレクト設定はどのように確認ができますか?

A.前述のリダイレクトチェックツールや、Googleサーチコンソールのエラー表示をもとに、リダイレクトの状況を確認しましょう。

Q.転送元のページはいつ削除しても良いですか?

A.基本的には1年ほどで転送元から転送先へのSEO評価の移行が完了すると言われているため、1年半~2年ほど期間を空けてから元のページを削除するのが無難と考えられます。

9.まとめ

本記事では「リダイレクト」について、言葉の意味や設定の必要性、SEO対策への影響、301リダイレクト・302リダイレクトといった種類ごとの違いや活用場面の例について基礎知識を説明し、設定方法やエラーが発生した際の対処法といった応用知識についても解説しました。

WEBサイトの運営・管理の担当者はもちろんのことながら、ユーザーとしても「リダイレクト」に触れることが多々あります。

そういった方々の疑問に対し、本記事が参考になりますと幸いでございます。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

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