GDNでも来店コンバージョン測定が可能に!!来店コンバージョン測定の仕組みとは

インターネット広告市場は年々拡大を続けており、数年後にはテレビ広告を追い越す勢いで成長をしています。そのような市場拡大に伴いインターネット広告を運用するためのツールの進化は目覚しく、毎月新しい機能が追加されています。今回はGDNでも測定可能になった「来店コンバージョン」についてまとめました。 これまでインターネット広告では、オンラインでの広告がユーザーのオフラインでの行動にどのような効果を及ぼしているかを計測するのが困難でした。しかし、近年のスマートフォンやタブレット等のモバイルデバイスの普及によりオフラインでのユーザーの行動を計測することが可能になり、「来店コンバージョン」測定が可能になっています。以前まではオンラインから実店舗への来客数を確認するためにはクーポンを見せたりスマートフォンの画面を見せたりしておりましたが、今ではユーザー側も店舗側も何もせず、wifiの設置も必要ありません。

目次

AI要約

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【1】来店コンバージョンとは

来店コンバージョンとは、実店舗のある広告主のGoogle Adwordsの広告をクリックし、その後そのユーザーが実店舗へ来店し、データとして記録する機能のことです。

 上記のようにオンラインからオフラインへの来店促進が数値化できるのならばインターネット広告の可能性をさらに広げることができます。これまで運用しているアカウントの実店舗流入へ最も貢献しているデバイス、キャンペーンなどを把握することができます。

 来店コンバージョンの計測はスマートフォンやタブレットの位置情報をオンにし、Googleのログイン情報を元に位置情報を計測できる場合のみ可能になります。

Androidであればデフォルトでグーグルアカウントにログインした状態になっています。iPhoneなどのiOSでもGoogleマップなどのGoogleアプリにログインし、位置情報を計測している場合、測定可能です。つまりモバイル端末で何かしらのGoogleサービスにログインした状態でユーザーが位置情報の取得を許可している場合にのみ位置情報を計測できるということです。

【2】来店コンバージョンの精度

ではグーグルにログインし、位置情報を取得しているユーザーすべてがコンバージョンにいたるのでしょうか?
答えは「NO」です。リスティング広告において同じ広告を何度もクリックすると悪質なクリックとして認定されるように、ユーザーがただ実店舗付近を通るだけではコンバージョンにならないよう正確な位置情報や滞在時間など明確な基準をクリアすることによって来店コンバージョンと判定されます。

【3】来店コンバージョンの導入条件

来店コンバージョンはすべての広告主様が利用できるか、というとそう簡単にはいかず一定の条件があります。

・利用可能な国に複数の実店舗がある。
・広告のクリック数が多く実店舗への来客が多い。
・グーグルマイビジネスアカウントをアドワーズアカウントに紐付けている。
・グーグルマイビジネスアカウントに各店舗の位置情報を作成する。

以上4つの条件が満たされていなければなりません。

複数の実店舗というのは30店舗以上が目安となり店舗の分布というのは関係ありません。クリック数や実店舗への来客が多くなければならないという基準は明確ではないため、こちらに関してはグーグルのアカウント担当者からの審査・承認が必要になります。

【4】来店コンバージョンの導入例

これまでオフラインでのユーザーの動きはアンケートなどで計測していた例もありますが、正確性が不明でした。そこで来店コンバージョン計測によってオンライン広告からの来店効果を測定し、正確な費用対効果を算出し、広告投資効果を最大化できることが見込まれます。

① イトーヨーカドーでの実績
株式会社セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカドーで来店コンバージョンの成果が報告されています。
 成果としてはPC向けの広告に比べスマートフォン向けの広告では43.5%良い数値を記録し、逆に来店単価では39.5%低く来店を促す上でスマートフォンの優位性が明らかとなりました(図1,2)。

② auショップでの実績
KDDIはauショップへの来店数を可視化するために来店コンバージョンを導入し、数万件もの来店データから来店者の検索語句、利用デバイス、広告投資による来店結果を報告しています。
デバイス別に分析すると、スマートフォン向けの広告からの来店数、来店率は共に高くパソコンと比較すると来店数で4.2倍、来店率は1.4倍ありました(図3)。

スマートフォンの広告は店舗流入において非常に効果的であることがこちらの事例からも明らかと成りました。
検索語句別に分析すると「au」と社名を含むワードで検索しているユーザーは「モバイル端末名」で検索しているユーザーに比べ、より高い効率で店舗流入できることが明らかになりました(図4)。

【5】GDNでの来店コンバージョン

上記2例は検索連動型広告での事例でした。2017年5月末グーグルディスプレイネットワークでも来店コンバージョンでの成果が報告されています。

 株式会社ローソンは2017年3月末の平日5日間のキャンペーンを対象に来店コンバージョンを測定しました。
その結果、検索連動型広告と同様ディスプレイ広告においても、モバイルの持ち運べるという特性から広告の来店に対する費用対効果が高いという結果になりました(図5)。

【まとめ】

上記3つの事例から来店コンバージョンによってオンラインからオフラインの動きを計測でき、店舗流入に関するデータを蓄積・分析することができる時代となったことがわかります。現在は店舗数やクリック数来店数などの条件がありますが、デバイス所有率、測定精度向上に伴い条件が緩和されていくことでしょう。
是非、来店コンバージョンを試してみませんか?

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