Googleアナリティクス徹底活用 【ライフタイムバリュー】の使い方
アクセス解析の際、流入数や閲覧回数を主な指標として用いる方が多いように思います。他の項目に関しても、関心をもって見ることができているでしょうか?流入数や閲覧回数の数字しか見ていないのであれば“顧客視点での価値”について知ることはできません。そこで今回は、顧客視点での価値を考えるための指標「ライフタイムバリュー」について紹介したいと思います。それでは、ライフタイムバリューについて見ていきましょう。
AI要約
Googleアナリティクス上では
ライフタイムバリューとは一般的に、獲得したユーザーがどれだけお金を払ってくれたかということを指します。言い換えれば、サービスを使い続ける上で、顧客が投下した金額の合計のことです。
一般的にライフタイムバリューは下の3つの数字より算出されます。
① 客がもたらす利益
② 顧客の維持機関
③ 顧客維持に関わる費用
また、Googleアナリティクス上でもライフタイムバリューを確認することができます。Web上ではさまざまな参照元からの流入があり、それぞれのコンバージョン率や単価も当然異なります。流入数しか見ていないのであれば、どの施策を強化すればいいか分からなくなってしまいます。そこで、目先の指標ではなく顧客目線での指標としてライフタイムバリューを見ることになるのです。
目先の結果を考える閲覧数や流入数に対し、ライフタイムバリューは「顧客視点でページの価値と収益を考える」ための指標として用いられます。つまり、「新規の顧客に対してマーケティング費用を多く費やす」という考えに対し、ライフタイムバリューとは「既存顧客を大切にする」と言い換えることができます。
ライフタイムバリューを見ることで、力を入れるべき施策をある程度明確にし、収益を出せるのかが見えてくるのです。
ライフタイムバリューの見方について
Googleアナリティクスのメニュー上でライフタイムバリューを確認できます。
下の画面が表示されるので赤枠の“集客チャネル”から項目を選択してください。
青枠をクリックすることでユーザーあたりの収益が高い順に並び替えることができます。ユーザーの収益とユーザー数が共に高ければ、力を入れるべき内容と判断することができます。
●ライフタイムバリューで得られたデータで何ができるのか
先述で述べた通り、ライフタイムバリューを確認することで、どの施策に力を入れていけば利益を最大化できるのかが見えてきます。上の表を用いて説明しますと、サイトへの流入元にソーシャルメディア、外部リンク、自然検索を確認することができます。各参照メディアからの流入元のうち、最も収益に貢献しているメディアでの施策を行えばいいということになります。
このようにライフタイムバリューから、顧客一人当たりに使える獲得コストを把握し、マーケティング予算の設定ができるようになります。
その他にも、ライフタイムバリューを計測するメリットとして下のようなものがあげられます。
・リピート率に繋がる媒体を把握
・CPAを設定するための指標とすることができる
市場競争が激化すれば、新規顧客を獲得する際の費用は増加します。したがって、新規顧客獲得だけではなく、既存顧客のシェアを拡大することは大きな課題となります。
新規顧客ではなく既存顧客のシェアを拡大するためには、ライフタイムバリューを用いて顧客目線でのページの価値を評価し、施策内容をある程度可視化する必要が生じます。
そこで、ライフタイムバリューで得られた結果に準じた施策を行うことで、既存顧客維持に繋がります。
ライフタイムバリューの導入方法は、発行されるタグをサイトに設置するだけです。導入方法に関しても難しいものではないので既存顧客を維持するためにも、顧客にとって価値の高いページを把握し、コンバージョンに繋げましょう。
まとめ
アクセス解析を行う際は主にサイトへの流入数を算出し、現状を把握するための指標とする人が多いと思います。
これらの指標は、現状を手っ取り早く把握できる反面、他の指標を使わなくなりがちです。
新規顧客を獲得することで、サイトとしての評価の向上にもなりますが、収益を考える上では顧客目線での施策も必要になってきます。あまり用いられない指標だとは思いますが、施策内容を決める一つの手法として参考にしてみてください。