アトリビューションが見えなければ 売り上げが減少するって本当!?
“アトリビューション分析”は2009年頃から注目され始め、2011年に一気に広がりました。現在では、アトリビューション分析で得られた結果を元に施策を行い、実際に成果へ繋げているwebコンサルティング会社も少なくないようです。 “アトリビューションとは何か?”を一言で表すならユーザーが購買に至るまでの接点を正当に評価するための手法といえます。
AI要約
アトリビューション分析とは
●以前(アドテクノロジーが普及していなかった頃)アドテクノロジーが普及していなかった頃アトリビューション分析を行うことができませんでした。
このようにwebマーケティングの効果測定は、コンバージョン直前に接触したページのみを評価していました。
●現在(アトリビューション分析の結果に基づき、接点を評価するようになった)
現在は、最後のクリックのみ評価するのではなく、それ以前のクリックもコンバージョンに繋がっているのだから、正当に評価しよう、という考え方に変わりました。
何故アトリビューション分析が必要なのか
web広告を運用するからには当然、成果へ繋げることを目標としているでしょう。
しかし、コンバージョン数のみで広告を評価すると損する場合があるのです。何故なら、コンバージョンに至るまでの広告をきっかけに、商品・サービスに関する理解が深まっていく場合が考えられるからです。
1. ビュースルーコンバージョン
広告の回覧後、実際にはクリックしなかったユーザーが、30日以内に別の経路から訪問し、コンバージョンに至った数を指します。広告を見せること自体に効果があった場合と考えるのが妥当でしょう。
2. クリックスルーコンバージョン
広告をクリックしたが、購入に至らなかったユーザーが、30日以内に別の経路からコンバージョンに至った数を指します。このように“広告を見た”“広告をクリックした”段階でコンバージョンしていなくても、サイトを閲覧した体験がコンバージョンに繋がる効果を“アトリビューション効果”といい“関節効果”とも訳されます。
アトリビューションが見えず、損してしまう例
ROIの計算式は(コンバージョン数×平均利益単価-広告費)÷広告費×100(%)とされています。
web担当者の中には上の計算式から“コンバージョンを獲得している広告に絞ろう”と考える人もいることでしょう。しかし、直接コンバージョンを獲得していない広告だとしてもユーザーに与える“体験”が与える影響も考慮しなければならないことを先ほど述べました。複数の広告を活用し、集客を図るweb担当者を例にとってみると分かりやすいかもしれません。
損益分岐点を100%と考え、コンバージョンが取れない広告の出稿を止めた結果、もともとCV数を獲得していたはずの広告に悪影響を与えてしまうことも実際にありえるということなのです。
よって、損益分岐点に満たない広告の出稿を止め、コンバージョンの高い広告だけに力を入れることが必ずしも効果的とはいえないのです。むしろ、広告の出稿を減らすことで、体験を通じて流入したユーザー数が減少してしまい結果的に損益分岐点を下回ってしまう場合も考えられるということです。
まとめ
今回はアトリビューション分析の重要性について解説しました。広告のCV数を低下させてしまう原因は様々ですが、広告を通じて得られる“ユーザーの体験”についても考慮しなければなりません。
何故なら、たとえその場でコンバージョンが確認されなくとも“ビュースルーコンバージョン”と“クリックスルーコンバージョン”の二つから言えるように、潜在顧客の関心を底上げする要素が存在するからです。
“ビュースルーコンバージョンを測定していたら・・・”などと後悔しないようにしましょう。