常時SSL化していないとどうなる？
先ほど常時SSL化の目的について簡単に紹介しましたが、詳しく紹介していきます。
・情報の不正入手の防止
インターネット上の通信は全て盗聴が可能です。通常の閲覧なら問題はありませんが、時にはクレジットカードなどの決済情報を入力するケースもあると思います。そしてそういったときユーザー情報として送信するクレジットカード情報などが盗聴されてしまう可能性が生じます。情報の不正入手とは具体的にはインターネット上のユーザーのIDやパスワードを勝手に入手して決済情報を不正に利用することを指します。フィッシング詐欺という言葉を聞いたことがあると思います。ここで、ユーザー情報を保護するために“公開鍵暗号基盤”と呼ばれる手法を用いてユーザー情報などを暗号化します。ここで、インターネット上のユーザーがとあるECサイトに個人情報を登録したとします。
公開鍵暗号方式とは、ユーザーが入力した情報を暗号化するときに“公開鍵”と“秘密鍵”の2つの鍵を使用します。公開鍵は誰もが入手できる鍵ですが、秘密鍵は受信側のみが保持することができる鍵です。このようにして、アカウントページに入力した情報などは各個人でしか確認することができないようになっています。仮に、会員登録の際の個人情報が暗号化されていないといかに危険かが分かると思います。
・アクセスポイントの偽装
アクセスポイントの偽装に関しては、wifiなどのネットワークやルータを悪用する手法があげられます。こういった手法は、それを知らないまま利用するユーザーから個人情報を盗む言わば中間者攻撃のことを指します。
会員情報と同様に、wifiについても同様に送受信の際のデータが暗号化されていないと盗聴される恐れがあります。
・Cookieの偽装防止
最後にCookieの偽装に関してですが、不特定のユーザーがwifiに接続しているCookieに入り込み、そのユーザーに成り済ます行為が行われる危険があります。こういったことを防止するために、常時SSL化が推奨化されます。上にあげた例のように、一部のページだけを暗号化するのではなく、全てのページを暗号化することでインターネット通信の環境において下のセキュリティリスクに対応し、webサイト運営者・ユーザーの双方が安心して利用できる環境を構築することができます。
常時SSL化が検索順位に与える影響について
結論、常時SSL化は検索エンジンへの影響も良いとされています。実際に2014年時点で既にwebサイトが常時SSL化しているか否かを検索順位の決定要素に含めると発表されています。
更には、Googlechromeにて2017年から常時SSL化対応済みのページか否かをアドレスバーに表示する機能を追加しています。
上にあげたようにGoogle側としても常時SSL化を推奨していることが分かります。
まとめ
今回は常時SSL化について紹介するとともに検索順位への影響について触れました。Google公式ブログからも常時SSL化対応を推奨していることが分かります。また、今回上にあげたように常時SSL化されているものとされていないもののコンテンツの質が同じ場合、対応済みのものを優先的にクロールするようになっています。今回は常時SSL化について紹介しましたが、Google側の方針として全てのユーザーにとって使いやすくなるように検索エンジンを改良しているとも捉えられます。全てのページをHTTPS対応にしたほうが良さそうです。
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